燃えている人生の中を歩いていく! GLIM SPANKY インタビュー

燃えている人生の中を歩いていく! GLIM SPANKY  《Walking On Fire》インタビュー

GLIM SPANKY が10月7日に、2年ぶりとなるアルバム《Walking On Fire》をリリース。9月23日に先行配信した〈道化は吠える〉以外、映画《実りゆく》主題歌〈By Myself Again〉、ドラマ《警視庁・捜査一課長2020》主題歌〈Singin’ Now〉…なども収録された。今回はこのアルバムに込められた熱い想いについて、ボーカルの松尾レミとギターの亀本寛貴にお話をいただいた!

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ーまずは《Walking On Fire》というタイトルについて聞かせて下さい。

レミ:世の中は今大変で「そんな中でも歩いていく」という気持ちと、そんな世の中とは関係なく「自分自身の燃えている人生の中を歩いていく」という気持ち、そんな二つの意味を持った、気合の入ったタイトルをつけました。

ー初めて〈東京は燃えてる〉のイントロを聞くと、赤々と燃えている火の様子が頭に浮かんできます。ですが、先日MVを見たら、火の要素は一つもなくて、ちょっとびっくりしました。でもMV自体はこの曲にすごくぴったりだと思います。その上、虎の男がこの後放火していくかもしれない気がします。今回のMVはどのような着想で出来たのでしょうか。自分たちからの発信でしょうか。

レミ:堀田英仁(HottaHideto)監督の他の映像作品を見て、素敵だなと思って初めてオファーしてみました。監督のアイディアで、心の中で渦巻く感情が溢れて人間が虎になってしまうというストーリーを提案してくれました。それは楽曲の中では表現していない一つのメッセージだったので、それを映像で表現してもらいました。そして、「燃えてる」という言葉は、実際には見えない心の中の炎や、炎のように人が渦巻いている様子を描写しています。

映像でも、あえてビルの群れや晴れた青空を映す事で、リスナーがリアリティのある身近な日常を感じることができ、そんな中で生きている自分たちの姿を重ねる事ができる表現になっていると思います。

ー地元でもある長野県下伊那のりんご農家を舞台にした映画《実りゆく》主題歌〈By Myself Again〉を担当したご感想を教えてくださいませんか。

亀本:実際に自分たちが生まれ育った町が舞台になっている映画の主題歌だったので、本当に自然と楽曲が湧き出てくる感覚で、気持ち良く作ることができました。

レミ:田舎から都会へ出て行ったり、都会へ挑戦したけど田舎へ戻ったり、自分自身や自分の周りにもそのような人が多かったので、映画自体がとてもリアルに感じられました。なので、自分が田舎にいた頃の経験や感情を歌詞にも落とし込めて、映画と音楽の素晴らしいコラボレーションになったと思います。

Walking On Fire全曲試聴を聞いてみました。mabanuaさんをプロデューサーに迎えた新曲〈Up To Me〉は今までの曲と結構変わった気がします。mabanuaさんに対する印象を教えて下さい。

レミ:外出自粛期間中の自宅で夜中にふと思い浮かんで作りました。今までとは言葉の乗せ方が違うメロディが浮かんだので、洗練されたサウンドやリズムメイクをしてくれるmabanuaさんにお願いしました。mabanuaさんは過去にドラムのレコーディングをお願いしたことはありましたが、当初からカッコいいリズムメイクやトラックメイクをしてくれる印象がありました。結果、自分たちだけで作るよりも沢山学ぶことがあって、お願いして良かったです。

ーコロナでこんな夜更けはは自宅で収録されましたが、他の収録曲についてはどうでしょうか。今作の制作の過程で一番苦労したところは?

レミ:〈東京は燃えてる〉の歌詞を書き上げるのは大変な作業でした。歌詞の表現やメロディについては、自分がかっこいいと思えるキャッチーさを追求するのに時間がかかりました。

亀本:今まで以上にサウンドや楽曲そのものをレベルアップさせて、より現代的な作品にする為たくさん模索しました。

ー外出自粛期間、毎日はどのように過ごされていましたか。

亀本:音楽を聴いている時間が本当に多かったです。特に、50年代くらいのジャズをよく聴いていました。

レミ:自宅に閉じ籠って曲作りしているだけだと息が詰まりそうになるので、友達と文通したり、絵を描いたり、クリエイティブなことで程良く息抜きしながら、時間をかけてゆっくりと曲作りをしていました。

ー〈東京は燃えてる〉の歌詞はある意味で前向き的だなと思います。ステイホームの経験がこの歌詞につながったじゃないのかなと思いますが、実際はいかがでしょうか。自粛期間特有の環境で得たものはありますか。

レミ:外出自粛期間中に窓の外を見ながら「本当に東京にいるべきなのか」「どうして東京に来たのか」をよく考えていたので、そういった感情からこういう歌詞になったと思います。自分の書きたい言葉について、なぜ音楽をやっているのか、なぜ東京に来たのか、を初心に返って考える時間が多かったので、その分苦しかったけど、アルバムを完成させた事でまた次に進める前向きな気持ちになれました。また進化しようと思えた事が、この環境で得られたものかな。

ーインスタライブ配信など、これまでとは異なる形でのファンとの交流の中で、何か気づきや発見はありますか。

レミ:やっぱり生で演奏したいよね〜。

亀本:スピード感がCDなどとは遥かに違うことです。音楽を発信する、お客さんからフィードバックがある、これが良かったんだ、じゃあ次はこうしよう、と思えたので、テンポ感の違いがとても新鮮でした。

ーMeMeOn Musicの読者にメッセージをお願いします。

レミ:コロナが無ければ今すぐにでもライブやプライベート旅行で台湾に行きたいです!なかなか皆さんに会えず寂しいですが、アルバムを聴いて頂いて、音楽でコミュニケーションをとれたら嬉しいです。これからもGLIM SPANKYと一緒に音楽を楽しみましょう!

亀本:今までよりもレベルアップしたサウンドのアルバムになったので、是非聴いて下さい!

燃えている人生の中を歩いていく! GLIM SPANKY インタビュー

GLIM SPANKY 官網:http://www.glimspanky.com/

文:MeMeOn Music / 写真:Universal Music

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