エクスペリメンタル・ソウルバンド WONK が9月にyahyelと台北にて開催される音楽イベント「TOKYO FINEST Vol.1 」に出演。前夜祭直前、Kento NAGATSUKA(Vo)、Ayatake EZAKI(Key)、Kan INOUE(Ba)Hikaru ARATA(Dr)4名のメンバーにスペシャルインタビュー。メンバーみんなやさしくて、話しやすい。こちらが持ってるパソコンに貼ってるさまざまなバンドシールをみると、話しかけてくれて、日本の音楽シーンや台湾ファンの音楽を聴く習慣などについて、会話を盛り上げた。
ー普段、日本の音楽も聞いてますか?最近はまってるアーティストを教えて下さい。
井上幹:もちろん!Sweet WilliamとJinmenusagiというラッパーです。
ー他のメンバーさんは欧米のほうを聞いてますか?
荒田洸:そうですね。最近はまってるのはPotatohead People。みんな聞いてしますから。
江﨑文武:Leon Bridges。
長塚健斗:Louis Cole
ー今年、印象に残ったライブはありますか?
長塚健斗:FUJI ROCKでみたのANDERSON .PAAK & THE FREE NATIONALS。
江﨑文武:ANDERSON .PAAK & THE FREE NATIONALSよかったね!
ー10月1日に、水曜日のカンパネラ、m-flo、chelmicoとシークレットライブ「Beyond Pop Supported by Pringles」に出演します。「Pop Music」を再定義するために生まれた新しい音楽イベントなんですが、WONKさんにとって、「Pop Music」ってなんでしょうか?
江﨑文武:楽しい。小学生(笑)
荒田洸:だれでも気をつきやすいやつじゃない。
江﨑文武:みんなで楽しめる。
ー今夜はファッションブランドのイベントに参加しますが、ALLSAINTS以外、好きなブランドがありますか?
荒田洸:kolor。
江﨑文武:僕はJIL SANDERですね。OMCも飾ってるんですけど。
長塚健斗:DRIES VAN NOTEN。
井上幹:KDZ。
江﨑文武:あれは幹さんしか着れない感じだろう(笑)
ーWONKさんはよくシティポップと言われてるんですが、こういう状況に対し、いかがと思いますか?
江﨑文武:彼(荒田洸)が怒ってます(笑)ANGRY!
荒田洸:シティポップね!シティポップと呼ばれる日本のアーティストと一緒にされたくないです。誰と言わないけど。
井上幹:難しいですよ。そもそもシティポップってなんなんだ?!
江﨑文武:なんか、ジャパンニーズインディーシーンでやってる気持ちはないっていうか……
井上幹:日本だと、インポート音楽と思ってるから、だからインポートされた音楽に、日本の要素加えたら、全部シティポップになっちゃうんですけど。でも、僕ら別に、昔からそういう音楽を聞いて育てるから、あんまりインポートする記憶はなくて、ただ聞いてる人たちはそれインポートされたカルチャーだと思ってるから。それは全部まとめてシティポップって言っちゃってるんです。
江﨑文武:日本って島国だし、台湾も分り合えるところがかもしれないんですけど、日本人がやると日本人のもので、それ以外のものっていう感覚しかないです。だから、日本のものか、外国のものか、そういうしかないですね。
井上幹:そういうのがあって、日本のものが外国のものを真似してるとシティポップ。
江﨑文武:これは日本のシティポップですよ。
ーいまの日本音楽業界はガラパゴス化と言われてるんですけど、こういう状況に対していかがと思いますか?
江﨑文武:感じることはあるんですけど。
井上幹:時間が解決してくれるかもなと思ってます。yahyelもそうだし、僕らもそうなんですけど、あんまりこういう音楽をどこの国のものって思ってやってない、別に僕らがやってる音楽をやる同じ世代、年齢の人が増えてくるから、あと10年くらいすれば、そういうのがなくなるかもしれない。
荒田洸:きゃりーぱみゅぱみゅとか、あれはあそこからガラパゴス化でどんどん面白くなるなと思うし、日本の特徴として。
江﨑文武:日本にしかない表現を引詰て……
井上幹:きゃりーぱみゅぱみゅはぜんぜんガラパゴスじゃないだてって、Katy Perryとか、かわいいと思いますから、世に出てるのが。それはあんまりガラパゴスじゃなくて、影響しなくでも……
荒田洸:原宿系と混ざってるのは結構でかいな、あそこはガラパゴス化と思って、竹下通り。
江﨑文武:そう言うと日本人しか本当に楽しんでないコンテンツ……
井上幹:それはあるよね、星野源とか。
江﨑文武:星野源確かに海外に聞かれてるんですか?
ー聞いてますよ。
井上幹:でも台湾とか、アジアにはちょっと例外かもしれない。でもそういう意味では、別に海外が受け入れてくれる人がいるなら、別にいいんじゃないか(笑)
ーヨーロッパツアーを回った時、何か違うところは感じましたか?
江﨑文武:でもあんまり東京でライブをする時と感覚は変わらなかった。同じように、パリでもソールミュージックとかR&Bとかを聞いてる同じくらいの若い人たち、大学生とか、20代の人たちがいて、普通に東京でライブをする時と同じように楽しんでくれてる感じ。なので、特にここがパリだったらどう、ベルリンだったらどうとか、考えません。
ー業界のほうはどうですか?
江﨑文武:ぜんぜん違うと思います。柔軟さが違うっていうか、アメリカもデジタルの音楽の配信の仕方とか、発信の仕方とかがもう、すごい最先端のメディアにあわせてやってて、instagram musicがあったりとか、アップルミュージックとちゃんと契約を結んで、自由に音楽を使えるようになったりみたいなことをアメリカの会社とかはやってるんですけど、日本でまだinstagramの中で音楽を使うっていうことはすごく厳しいです。やっぱ日本でCDをみんな買うとか、できるだけそっちの売り上げ伸ばしたいって気持ちがやっぱ強い。そういえばinstagram musicは日本じゃ使えない、ストリーミングもたぶん台湾とかより始まるのがちょっと遅いかもしれない。日本って2016年からやっとアップルミュージックとspotify持使えるようになって、たぶんビジネスとしては遅れるところも多いかな。
僕らもspotifyのデータをみると、台湾でよく聞いてもらっていて、大阪よりも台湾のほうが再生されたりするんですね。だから、割とみんなspotifyで聞いてるのかなと思ってたんですけど。
ー確かに台湾でspotifyを使う人がけっこいますね。それでは、最後、明日の台湾ライブはどのようなライブを作りたいですか?
長塚健斗:いつも通り。台湾は初めてなので、それをライブ直前まで考えるかもしれないですね。実際に自分がステージに立ってやってみないと、どうなるかわからないかんじです。
文:MeMeOn Music / 寫眞提供:OFF TOPIC