困難や逆境に負けない力、諦めない強さ、そして、何度でも立ち上がる勇気を 和楽器バンド のニューアルバム《TOKYO SINGING》に込めた。アルバムリード曲〈Singin’ for…〉、エイミー・リー(エヴァネッセンス)とのコラボ曲〈Sakura Rising〉など、13曲収録。台湾盤も本日リリースされた。今回はバンドメンバーの蜷川べにと山葵を迎え、お話をいただいた。
ーコロナの影響でリモートでのやりとりが増えてきているかと思いますが、今回のアルバム制作にあたってリモートでの作業が大変だなと感じられたことはありますか?
レコーディングは外出自粛要請解除後実際にスタジオで行われた為、特に不便を感じませんでした。寧ろ作曲中は雑念が少なく楽曲制作に向き合えた為、かえって集中して取り組めました。
ー〈Singin’ for…〉のMVは近未来の”TOKYO”を舞台にされていました。5Gの普及も近い未来に迫ってきていますが、近未来の世界はどのようなものになっていると想像されますか?
通信技術の発達により、コンサートやスポーツ観戦などはVRチケットが普及し、自宅にいながらライブ会場にいるような楽しみ方がもっと身近になっていくと思います。そしてAI技術の進歩によって、より個人個人にフォーカスしたパーソナル向けのサービスを提供できる企業が成長していくように思います。
ー科学と技術が進歩していく一方、失われる古き良き伝統や文化もあります。和楽器バンドは日本の伝統芸能・文化をサポートする活動「たる募金」プロジェクトをスタートさせました。第1弾は三味線メーカー「東京和楽器」への支援。日本の伝統芸能及び文化を絶やさないためのこのプロジェクトの今後の計画を教えて頂けますか?
今回は第1弾として横浜アリーナ2daysにて皆さんのご協力で集まったたる募金を、三味線の製造・販売をされている東京和楽器さんへの支援という形で今後の日本の伝統芸能を守り支えていこうというプロジェクトの一環としてスタートしたのですが、今回のこのプロジェクトを皮切りに三味線だけではなく他の伝統芸能の世界にも、和楽器バンドをきっかけに色んな世代の方が興味を持ってもらい良い相乗効果を生めればいいなと思っています。
ー新型コロナウイルス感染拡大後、初となるアリーナ規模での有観客ライブ【真夏の大新年会2020 天球の架け橋】を8月に横浜アリーナで開催しました。コロナ禍を経た今考える「ライブ」、そして「音楽」とはどんなものでしょうか。
誰もが想像しなかったような状況が続く中でエンタメの世界も大きく変わってきました。その中で私たち演者も発信の仕方を模索していく中でライブをやっていくのはその場でしか感じられない熱を、実際見て聞いて感じたい方が居るということ。演者側もそれを何とか試行錯誤しつつでもお届けしていく事。こういった状況だからこそライブに来た方に実際来てよかった、励まされたと思えるようなものをお届けしなければいけないんじゃないかなと思っています。
ー10月に「和楽器バンド JAPAN TOUR 2020 TOKYO SINGING」ツアーも決定しました。どのようなライブにしようと思いますか?
べに:今回は、東京2days、大阪、名古屋と3箇所に縮小してのツアーになりますが、新しいアルバムに入っている全13曲をツアーでお届けしようと思っています。前日までツアーを決行できるか予断を許さない状況ですがその時の状況に応じて出来ることを考えて行きたいと思っています。
山葵:アルバムの楽曲をふんだんに演奏して楽しんでもらうのは勿論のこと、8月に行った横浜アリーナでのコンサートの経験を生かし、引き続き感染症対策を徹底し、安全かつ安心して楽しめるコンサート作りをしていきたいと思います。
和楽器バンドHP:https://wagakkiband.com/
文:MeMeOn Music /写真:Universal Music