12月から2019年1月にかけてワンマンツアー「絶対“黒”領域」を東名阪で開催。12月23日には品川プリンス ステラボールにて東京ライブを行った。
品川ステラボールで幕を開け、ステージ後方のスクリーンに映し出されたのは絶対〝黒〟領域の画像だった。客席からメンバーの名前を言い出しながら、メンバー達が登場。将(Vo)が体に覆ってある黒い布を取り去って、<ヴェルヴェット>の演出が始まった。リズムに乗って、ファンたちは時には折畳み、時には将の声を合わせて叫んでいた。「声をもっと聞かせてくれよ!全員でかかってこい!」将が叫んでいた。ギターのソロで<RAINBOWS>が始まった。万華鏡のようなステージのバックはリズムに合わせて、変化していた。ファン達はジャンプしたり、叫んだりして、盛り上がった。
レッドライトを浴びた舞台、ドラムの重いリズムで<九龍>を始める。「思い存分聞いてくれ!」将はリズムに乗ってジャンプしながら、客席を煽いだら、客席から激しいヘドバンで返した。カウントダウンがスタートした、「キレてこい!」将からまた煽いだ。全員一斉ジャンプして、会場が壊れるぐらい地面が揺れていた。
将が左手を挙げて、次の曲<Adam>へ進む合図であった。ブロックノイズのようなスクリーンが曲を合わて変化していた。スポットライトで輝いた将はジャケットを脱ぎ捨てた。全員リズムに乗って、ヘドバン続出。最後はドラムの叩きで曲を終わった。
ステージ後方のスクリーンには絶対〝黒〟領域の画像が改めて映してきた。叫び声が溢れてきた会場、「いい声出てきたぞ」将が喜んでいた。「メリクリスマス、イブイブだね!ヘドバンし足りないとか、暴れたいとか、思ってたんだろう、お前ら。今日はその為に来たんだろう!行くかい?メイクを破壊してこい!やれんのか!」、煽ぎ続けていた将。
「頭振れますか?」将が一言を叫んでから、<PENDULUM>のメロディーがホワイトライトとともに流れてきた。ワルツのリズムに乗って、ファンと一緒に手拍子をした。「まだ足りない、まだまだ足りない!もっとやりようよ!やりようぜ!」、将は<開戦前夜>の曲名を言い出した。リズムに合わせて、点滅してたライトにファンが激しい折畳みをしていた。メンバーも一緒にヘドバンして、ドラムの音で曲を終わった。
客席からメンバーの名前はどんどん浮かんできた。「お楽しみいただいてますか。今日ここにしかMC長くないから、いっぱい喋るよ。」将の予告で客席が喜んでた。話す順番を決めるため、「じゃ、イケメン?」と将が質問を出した。その直後、Nao(Dr)がドラムを叩きだして、手を高く上げた。Naoしか反応してない様子を見て、客席が騒いだ。「最近よくイケメンって言われるんですよ。やっぱり十五年近くバンドも続けることができて、皆が応援してくれた証拠だと思います!」とNaoが語ったら、客席は拍手で合意してあげた。「客席を見てたら、九組の生血が吸いたくなってきたなぁ!」話が終わったら、Naoはワインガラスで生血のようなワインを飲み始めた。「うまい!テレッテッテテ」最後にマリオのBGMで終わったNaoを見て、「はい、ありがとうございます。」早くも終わりたい将からの一言で客席はまた大爆笑。「おかしいなと思ったのは、イケメンって言い出したら、誰かが反応するかと思ったら、この人しか…」将が改めて話しをしたら、笑い声が絶えなかった。「確かにイケメンだよ。でもさ…この三人今びっくりともしなかったね…」将の質問で、「頭おかしいでしょう。」と虎(G)が応えた。
「俺の右目が闇に侵されちまったんです。」と虎(G)が語ったら、「今日のコンセプトに合っていますね」と将に褒められた。次に話したのは鼻が美しすぎるイケメンで将に紹介されたベースの沙我、「今日は約束だ。皆朝起きて、体重計に乗ってたら、50キロぐらいと思ったけど、帰る前に45キロにしてくれ!頼む!」と語った。
次は獣のような声で挨拶してきたヒロト(G)。「あまりにも名古屋の初日が悪すぎで、もう登場から皆獣でやってるんで。見てください。立ち入り禁止が付けられちゃいました。」、舞台上の立入禁止の紙を見たら、皆が思い切り笑っちゃった。「もうゾンビですね。ゾンビになると身体能力が二十倍に上がるらしいよ。今日の将さんは二十倍将さんだよ。今日このツアーが初めての人がいる?覚悟してください。とんでもない将さんが目撃する。」とヒロトが話した。
「ただそのぐらいのテンションで行くと本編最後まで多分見れないと思いますよ。後一曲で終わっていい?そんなもんかいよ!まだ声を出してくれ!その調子で行け!じゃ、それから、エッチなゾーンへ行きます。」と将が会場を盛り上がってから、「このおいしそうな太ももが…」と沙我の太ももを舐める振りしたがった思いきや、結局「マジで舐めました。ごめんなさい!」と素直に謝った。このシーンを見たファン達が大爆笑。
「もっとこいよ!」と言い出しながら、後半戦は<Kiss twice,Kiss me deadly>で始まった。ステージがブルーの照明に染まり、皆の手拍子でギターソロを迎えた。次に演奏されたのは<ハイカラなる輪舞曲>だった。「一番大きな声でメンバーの名前を順番に呼んでくれ!」、Naoを始め、虎、ヒロト、将、メンバーの名前が順番に呼び出した。騒ぎの中、ドラマの叩きで曲の本編へ戻った。
舞台が再び黒くなり、煙に囲まれた舞台、シークレットなメロディーから<Scarlet>が始まった。舞台は真っ赤になり、まるで曲名のように。<9th Revolver>将の爆発的な声が会場の隅から隅まで届いた。軽い雰囲気を一気に変え、<白夜ニ黒猫>が演奏し始めた。白いライトがリズムに合わせて点滅しながら、皆が激しく折畳み。将が皆を連れて手拍子や叫び声をし、ライトの激しい点滅の中、<荊棘>が流れてきた。メンバーもファンもヘドバンし、青いライトと赤いライトが交わって舞台を光った。加速していたリズムで曲を終わった。
幕を再び開けた。「楽しんでくれますか?今日は黒をテーマにしたセットリストを用意して、また僕たちもヴィジァル系ともは初めて。君たちが僕たちを認めてくれないと、人って世の中に存在できないから。皆が認めてくれて、初めて俺たちの居場所ができて、昔の曲にも向き合うと思います。でも、こういうトラウマとか絶望とか乗越えたい物とか、お互いにやり合わないと気つけないこともたくさんあるんだろう」と将が話した。「俺たちはお前ら一人一人に向き合うために今この場所に立ってるから。お前らのすべてを受け止めるために俺らがこのステージに立ってます。だから、お前らも真っ暗の者を全部吐き出せ!全部吐き出せ!かかってこい!全部受け止めてやるよ!」、将の発言に客席から叫び声で応じた。盛り上がった会場で<MEMENTO>をやり始めた。「頭!」将の煽ぎで、客席は激しいヘドバンをやり切った。
「ぶっち切りできるか」将の一言から始めたのはMVを流しながらやってきたのは<-Dice->だった。ギターソロで客席が全員咲いていた。「愛してやるから、全員で死んで来い!死んで来い!ラスト!!」叫びながら、本編のFINAL<闇ニ散ル桜>が始めた。時計に花びらが散っている画像にピンクライト、将が客席にダイブし、一気に盛り上がった。ライトが乱射し、メンバーが次々と舞台から去った、残ったのは伸びたギターの音だけだった。
アンコールを喚ばれたメンバーが再登場。「アンコールありがとう!まだまだ行きましょうぜ!品川!」将が簡単な挨拶をし、<.Le Grand Bleu>で第二幕を開けた。再びアンコールに感謝を伝えた将が「デカイ声、届いてきたよ!ぶっちゃけ、そんな声を出してなかったやつ?」と聞いてみたら、まさか素直に手を上げたお客様がいた。「ウェイ~よう手あげたなぁ~学校に絶対いた学生さんです。」将の反応が会場内大爆笑。
その後NaoからMCを始めた。「九組の生血が吸いたいなぁ」とNaoいきなりの発言に「全体闇感じない?感じない!」と将がツッコミあげた。そして、Naoの髪型の話がし始めた。後の姿を皆に見せてもらったら、可愛いっていう感想が殺到。
そして裏話を語って始まった。メンバーのソロの直後、Naoがいつも言ってる一言の締め言葉に、沙我が勧めたのは「スティックライトを買って」だった。リアル感を出すため、虎から再現してみたら、皆が笑っちゃった。「いっぱい振れたら、俺たちが人気あるっぽいじゃん。」とNaoの説明に将が「そう!テンション上がるよ!」と認めてくれた。「皆が振ってくれたら、取材が来るかもしれないから。」とNaoの発言で大爆笑。「今日は本当にパンパンに入ってるんで、媒体の関係者の方も結構断りしてしまって…関係者の方にあまり見てもらえないですけど、それでも買ってほしい!」将の発言で再び客席に笑わせた。「関係者のためにライブをやってるわけじゃないですから。」とヒロトからの反発。
その後、将が「僕は先ラストの前に、自分で生血と呼ばれる物を吸い上げたら、パンツの中まで…」と聞いたら、ヒロトは興味津々で「ということは?今ノーパンなのか?」と質問連発。将が素直に「悪い、ぐしゃぐしゃの物を履いてる」って答えて、客席が大爆笑。
「今年で今日もう最後ですから、スタンディングで暴れられるのは。明日は世田谷の育ちの良い人達がずっといて…」虎が言ったら、「明日暴れそうな曲をやったら、皆どうしたらいいんですか?」とヒロトからの質問。「無理だと暴れるのは君が無理でも他の人は無理かとうかは分からないよ!」と虎の回答で皆が笑っちゃった。「ただ明日後ろに来ていただくオーケストラの方々は恐らく育ちがいいです。僕らは多分不良です。君たちも恐らく大体は不良だと思います。」将の話で大爆笑。「じゃ、ここは図書館だとしましょう。僕らの図書館です。世田谷区育ちのいい人達と不良…僕らの図書館はどちらが熱いでしょう。」と虎の質問に将が難問だと言った。「この会場にいる限り、正しいのは僕達なんです。世界の中心は僕たちなんです。」将の発言に客席から拍手で認めた。「明日オーケストラでも、暴れたい人は頭を振ればいいし、聞いて涙がポロポロ流せたいなら、流せばいいんです。多分ステージ上も誰かしら暴れてきます。ライブは自分自身が解放する場所なんで、それを楽しんでいただけたらと思います。」と将の話に皆が賛同。
「黒はやっぱり綺麗に見えますね。気のせいですか?」と沙我の発言に会場内はシーンがつきまといた。「気のせいですね。」と沙我が自分にツッコミした。
次はアリくじと略称されたアリスナインくじの話が進んでた。会場内は当たりのカレーで盛り上がった。Naoがカレーパックを開けてメンバー達に試食させ、まさかの行動で笑い声が絶えなかった。メンバー達は「ヤバい奴がいる」と言いつつ、全員食べてみた。ヒロトが食べた時の妙な表情に「もっと美味しく食え!」と虎に怒られてちゃった。「このツアー通してのくじでお部屋ができるっていうコンセプトで、当たりを作ってったんですよ!」と将が紹介してくれた。
カレーが食べれない虎に鯖缶の話が出てしまった。それで、虎が名古屋のライブの裏話を語った。「昼食は虎さんのために、特別にお食事を用意しときましたので、ご自由にどうぞってくれ言われたら、冷蔵庫を開けてみたら、生の鯖とフライパン…これ焼いててと…」話聞いたら、皆が大爆笑。「虎さんが虎じゃなく、猫扱いだなぁ」と将が補充した。それで料理の話がどんどん進んでいってしまって、「俺何の話を言ってるんだろう、これ…」と虎が自分に突っ込んだ。
食事の話の続きで「俺は先15年のお付き合いで、初めて沙我君の太ももを食べたんだ。塩分なくて、すごいいい舌触りで、めっちゃおいしかったです!俺は沙我君の太ももをこれから舐めていく!体によさそうな味がする」将が沙我の太ももに褒めてあげた。虎が聞いて、「ください!」と言ったら、「謎な話ができたけど」と将が結論を出して、ようやく本編に戻ってきた。
「大人になって、A9を組んで、皆と出会って、皆が認めてくれて、本当に居場所ができて、やっと普通の人間になって、今普通にしゃっべってるんだ。」と将の感じたことに客席から拍手で応援した。「俺たちは皆のことが大好き過ぎで、皆が楽しんでくれるんだったら、何でもいいやと、踊ったり、演劇をやったり。いろんな形でアリスナインを通して、皆が人生の中で凄い喜びとか楽しみとか、幸せをちょっとでも、増してもらえたらいいなぁっていう、それだけなんです。だから方法は何でもいいです。」と言いながら言葉に詰まってきた将が「そういう趣旨なんで、お前らは今日最後まで、真っ黒に染まって、暴れて帰ってください。いいですか!」と客席を煽いてから、<RUMWOLF>を歌い始まった。「後までこい!」と将の叫びで会場は急激に暴れてきた。
その勢いを追って、ギターソロから<G3>が始めた。「こちらへどうぞ!」リズムに乗せて、メンバーとファンは全員モッシュした。ヒロトはワインを口移しで将に飲ませてあげて、残ったワインを自分にかけ、客席へ一周回って、会場を沸かせた。沙我も叫びながら、激しくジャンプしてて、会場内は最高潮に達し、「品川!お前らは最高だぜ!」と将の一言で締めた。
その後気分を一変、将が自分の思いが語り始めた。「いろんな選択肢がある中で、ヴィジァル系バンドを組むんで、選択肢が正直時代遅れかもしれない。でも、俺たちが生まれ育ったこの十代から成立できたこのシーン、この表現をすべて愛してるし、それを愛してくれてる皆一人一人、本当に愛しています。このリアルな気持ちで、今日はみんなも受け取れてくれたと思ってます。本当に今日はどうもありがとう!俺たちが今日伝えたいことはただ一つ。今というこの時を一生懸命本気で生きてほしい。それで今俺たちが皆と向き合ってるから、過去に問わらずに、今自分の意志で自分の選択で前を向いて、俺たちと一緒にこれからも歩いて行ってほしいなぁと思います。どうかよろしくお願いします!」。気持ちを込めて送った最後の曲は<Heart of Gold>だった。皆ジャンプしたり、拍手したり、最後まで思う存分楽しいんでいた。将は客席の隅から隅まで、ちゃんと目線で向き合って、「どうもありがとう!」と礼をし、舞台から離れた。最後まで残ったヒロトは「心から愛してます!ありがとう!」と叫んでた。その後、舞台が黒くなり、15周年アルバムの告知映像を流し、歓声の中、幕を閉めた。
文:MeMeOn Music / 寫眞:NEXTROAD