「渋谷系」音楽の中心人物となる Cornelius(コーネリアス)こと小山田圭吾 さんが今月9日に初台湾公演を行う。台湾公演直前、インタビューさせていただいた。
ー初めて聞いた Cornelius の作品は《Fantasma》でした。すごく衝撃的で、びっくりしたのを覚えています。特に<Mic Check>は、バイノーラル録音という技術を使っていらっしゃるので、とても臨場感があります。当時バイノーラル録音を使った理由を教えていただけますでしょうか?
また、今後作品で挑戦してみたい音響技術はありますか?《Fantasma》という作品は、スピーカーで聞くより、一対一の関係性でヘッドフォンで聴いてもらうことを考えて作りました。そこで昔聞いたことのあるバイノーラルサウンドのことを思い出して、ハンディ型のバイノーラルマイクを買いました。日本で発売された初回盤のCDにはヘッドフォンが付属していました。最近はインスタレーション用にサラウンドの作品を作りました。マルチチャンネルを使った音楽に興味があります。
ー小山田さんは様々な欧米の有名なミュージシャン、例えばBeck、Blur、Sting、Mobyなどとコラボレーションしたことがありますが、最初にこれらのミュージシャンとコラボレーションしたきっかけは何でしょうか?
《Fantasma》というアルバムがニューヨークのマタドールレコードから発売されて、世界中の人たちにコーネリアスの音楽を知ってもらえたことがきっかけだと思います。
ー小山田さんはオリジナルの曲以外にも様々なアニメや映画の主題歌をご担当されています。例えば、《攻殻機動隊》、《ちびまる子ちゃん》テレビアニメの主題歌<ハミングがきこえる>、細野晴臣さんとピエール瀧さん二人とコラボした「まるちゃんの静岡音頭」などです。タイアップ曲を作る時、特に難しいところや大切にしなきゃいけないところはありますか?
自分の作品と違うところは、他者/他人の目的や意図を汲んで作品にすることです。
ー小山田さんはよく海外のフェスに出演し、欧米以外にもメキシコなど行ったことがあり、今年はこれから香港に行かれます。海外で演出する時、おもしろいエピソードはありますでしょうか?海外のファンと日本のファンで、どこか違うところはありますか?
昔お客さんから現金を渡された時はびっくりしました。日本のお客さんは皆おとなしいのですが、海外のお客さんは賑やかで楽しいいです。
ー現在、日本の若者の「洋楽離れ」という状況がありますが、一方で、若いバンドが洋楽に影響されてるシティポップブームがあることに対し、いかがと思いますか?
もっと世界中の音楽を聴いた方がいいと思います。
文:MeMeOn Music / 寫眞提供:Warner Music