「水中ニーソ」で有名な 古賀学 が7月14 日から8月12日まで台湾にて【 MANABU KOGA 個展 | 水中少女 】を開催。初日に、インタビューをやらせていただき、「写真とは何?」についてお話をいただいた。
ー古賀さんは「水の中の女の子」をテーマにした映像作品で有名ですが、アニメ関係の仕事にも掛かってるみたいですね。
僕アーティストだけじゃなくて、デザイナーで仮面ライダーとガンダムをやってたんです。いまテレビでやってる『ガンダムビルドダイバーズ』のタイトルのロゴデザイナーです。
ー好きな作品を教えて下さい。
最初のガンダムが大好きです。ガンプラも好きだし。でも自分がやって楽しかったお仕事は「仮面ライダーW 」、「仮面ライダーオーズ/OOO」、「仮面ライダーフォーゼ」は一番盛り上がった時期で、そこはがっつりやらせてもらって、楽しかった。結局長く続くシリーズで刺激的にデザイナーチェンジして、気分変えなきゃいけなくて、ディケイドの後、音楽のパッケージデザインは僕が担当する。自分が担当した時期は一番楽しいと思います。あと当時、まだ「仮面ライダー電王」が人気があって続いてて、映画とかのデザインもたらせてもらってたんで、楽しかった。
ーすごいです!その上、古賀さんも個人でペッパーショップを発行してて、村上隆さんなどサブカルチャー著名人の取材も行って、やっぱり、アート以外で他のところ、例えば越すプレイの方とかが古賀学さんの作品をみたら、これ何か関係があるじゃないの?って。古賀さん自身がこういう状況に対し、どう思いますか?
いまアートでやってるのは写真、でも写真なのか写真じゃないのか、別の問題になるんですけど、水中の女の子をやって、最近このシリーズでようやくデザインでやってたアートとかオタクの関連と同じ作家なんだってみんな気ついたんです。その前はみんなばらばらのものだと思ってて。
水中だと2012年の「ヘルタースケルター」の水中撮影をやってる時まではあのシーンを作ってる人が同じ時代だと「仮面ライダーフォーゼ CD-BOX」のパッケージデザインのデザイナーと一緒だと思わないじゃないですか?
ーたしかに。水中の女の子の写真について、撮ってるのはどのくらい時間かかりますでしょうか?
一日で結構な量を撮るんですけど、撮るのはプールを5時間借りて、3人くらいのモデルを1日撮る。一人は例えば30分つづで、一人が撮ってる間に、他のモデルさんがメークしたり、衣装を変えたりします。
ーモデルのキャラデザインは古賀さん自分で考えしてるかそれともモデルと一緒に相談して決めますか?
基本的には僕が考えてるんですけど、モデルに似合う似合わないもあるので、事前にモデルとやり取りしながら決めていく感じです。
ー最初はどんなきっかけでこのシリーズをはじめましたか?一番難しいことはなんでしょうか?
水中はずっと撮ってるんですけど、「ヘルタースケルター」の時期にカメラが変わって、ハンディカメラじゃだめなんで、デジカメ一眼で映像撮らなきゃいけなくなって、デジカメ一眼のムービー機能で撮影したんだ。でもカメラ自体は本来写真を撮るんで、じゃ、写真撮ってみよう。そのカメラのテストのために、カメラを撮りに慣れなきゃいけないので、いきなり撮るのがいかないので、モデルで練習作品を撮って、その時に用意した衣装がミニスカートとニーハイソックスで、ニーハイソックスの色が白で、どのくらい映えるかわかからないので、プールに入って実際に履いて泳いでもらって、めちゃくちゃいい。その時に撮って映像と撮った写真をtwitterにアップしたら、いつもやってるMVより盛り上がっちゃうんです。その時名前まだなくて、白ニーソー白フィンって名前で呼んだ。次の撮影から、じゃ、青いニーソーも試してみようとか、シリーズになった感じです。
ーこのシリーズはLEGO、フィギュアとコラボレーションしてます。特に気になるのは食べ物も出てて、これも合成ですか?
食べ物は、アイスと綿菓子はフェイク、トマトはリアル。
ー合成することは日本の写真業界にどのような取られてますか?
日本だと写真なら写真、カテゴリがサブカルチャをすごいしっかりしてますけど、厳密にいうと、私の作品は写真なのか問題にぶつかってて、ぶつかるのはネガティブに取らずにチャンスだと思ってて。これ実際には合成です。女の子に泳いでもらって、連写を撮って、photoshopで合成したの。原宿もそうだし、これもそうだし、でも日本だとすごく嫌がるんです。
ーこのシリーズはいまの日本の写真業界にぶつかりたいですよね?
厳密に言うと、写真って、現代美術のほうに入るんですけど、現代美術って結局はそれ写真?って聞かれるものなんで。写真とは何?と言った時に、みんなが写真だと思い込んでるのは1910年ぐらい出てきたが「ストレートフォトグラフィ」という動きがあって、それ以後のものに乗りかけるんで、それより前って写真は絵画の模倣だったりします。背景と手間イが別々に撮ったものを合成したりとか、みんな乾板写真のかっこうをしてたんですね。1910年ごろにストレートフォトグラフィが出てきて、前のやつと区別するために、ピクトリアリズムって呼んだんです。ピクトリアリズムが衰退してたと思われたんですね。でも、冷静に考えて、いまSNSにある「SNOW」とか「ビューティーカメラ 」で撮った写真がストレートフォトなのか?ピクトリアリズムじゃないですか?って。photoshopが出ていて、ストレートフォト以外の表現が普通になって、アートでは写真は写真になっちゃうんですけど、じゃ、フォトグラフィに変わる言葉で呼んだほうがいいじゃないって。ずっとメディアアートって呼んでたんですけど、メディアアートじゃなくて、ピクセルリアリズムっていいじゃない。
ーtwitterでもこの件に関する話があって、「複数の時間、複数の空間、複数の縮尺をひとつの平面に同居させるキュビズム的ともコミック的ともいう表現。」といってたんですけど、どうして漫画と言うんですか?
漫画は一つの画面の中に時間の流れの工夫じゃないですか?普通に言われる写真は一つの画面に一つの時間なんですけど、例えばこれは4つの時間を集めて、だから写真より漫画に近い。漫画にも似てますし、キュビスムの時代にマルセル・デュシャンが似たようなものを出て、その「階段を降りる女の子」。僕が写真からスタートしてからこれは作ってないんですけど、もともと映像だったりデザインだったりするんで、一枚の作品で見せる時漫画だったり、映像だったりする影響は出てます。
原宿のシリーズについて、順番はプールで先に撮って、写真ににあう背景を探す。LEGOのほうは違うスケールが一つの画面にあって。どう考えても不自然だけど、不自然じゃなくする努力(笑)違う時間のものとか、違う空間のものとか、違うスケールものを一枚にしていくのはストレートフォトのまったく反対側に。
ープールで撮影する理由はやっぱりより簡単だと思いますが、海でやってみたくないですか?
今のシリーズは海で撮るのがあんまり思わないです。プールの光とか、コンディションが落ち着いてる状態で撮ってて。海の工法も出たのがいっぱいあるんですけど。
ー古賀さんのtwitterで台湾でのタクシー運転手が運転しながら動画を見るとか、スマホいじってるバイクライダーとか、こういう流れてることはすごく興味を持ってるみたいですが、台湾でもし写真を撮るならどのような作品を撮りたいですか?それともこの機会でプールの中だけではなく、陸上の写真は撮りたくないでしょうか?
原宿の写真みたいに、台湾を泳いでる女の子のやつを作りたいな。台湾裏路地かっこいいですね。あの風景東京にないので。原宿の町がちっちゃいですよ。一番でかいのはラフォーレで、それだけです。例えば渋谷を同じことをしようとしたら、みんなでかい、新宿も、六本木もでかいし、やると面白いなとは浅草くらいしか、建物が小さくて、風景の特殊がある。
今回は中山あたりに泊まるんですけど、あそこ面白いですね。きれいな建物とふるい建物が一緒に混ざって。
ー特に集めてるコレクションとかはありますか?
ダイビング女の子がかわいいなと思って、かわいいダイビング機材とかを集めてます。
ーまだ撮ってないけど、水中に撮りたい人はいますか?
でもある程度作品を知ってくれる人とやりたいので、最近のパタンはSNSや展示場にやってみたいですけどって言ってくれれば、そういうところをきっかけにはじまったりとかはするんですけど。特に撮りたいのはないです。作品がちょっと特殊なので、やりたいと思ってる人のほうが撮りやすいです。
【個展情報】
MANABU KOGA 個展 | 水中少女
期間:2018.7.14 (六) – 8.12 (日)
時間:12 : 00 – 21 : 00
場所:林果良品 松菸概念店 B1展覽空間
( 台北市信義區忠孝東路四段 553 巷 46 弄 9 號 1 樓)
Organizer : 中牟田洋一 Yoichi Nakamuta / 林果良品 ORINGO / 谷汩文化 Group.G
Special Thanks : REALISE ( realise-costume.com )
文:MeMeOn Music
写真:
MeMeOn Music