1976年に成立してから、今年40周年を迎えます新宿LOFTは日本ライブハウスの先駆者とはいえます。その上、「ライブハウス(live house)」という言葉も新宿LOFTの社長さんが作ったらしいです。いままでも、新宿LOFTさんが新人アーティスト・バンドを育ってます。今回、新宿LOFT店長の大塚さんにインタビューができて、過去と現在のライブハウスシーン・新宿LOFTの発展についてお話しをいただき、本当にありがたいです。皆さん、ぜひ読んでみてください。
(このインタビューは2016年4月末にて行いました)
ーまず、大塚さんについて、お伺いしたいことがあります。新宿LOFTで働くきっかけはなんでしょうか?
高校生の時に、バンドをやって、その時に、学校の学園祭でライブをやってよかったから他の会場でライブをやりたいなって、会場借りてライブをやってたんですよ。それが楽しくて、自分でもそういう仕事してみたいなと思ってミュジーションよりはそういうイベント企画することをやってみたいなと思って、ライブハウスいきたいなと思っていました。
ー面白いですね。バンドやってる人がデビューしたいって人が多いですよね。
音楽のファンだったんでしょう。多分。
ー卒業してから新宿LOFTに入りましたか。
卒業して音楽関係の専門学校に行ってて、その時にアルバイトでLOFTに入って、て専門学校二年で卒業してここに就職しました。
ーここで何年くらい働いていますか?
十六年ですね。
ーおお!長いですね!では、いままで印象に残ってるイベントってありますか。
いっぱいあるんです。最近だったら、SIONっていうアーティストがすごい好きで、応援してるミュジーションで、もう50歳超えてるミュジーションなんですけど、LOFTで出会って、本当にいいバンドなと、対盤してもらいたいなと。て、声かけて、っていうのが先々週ワンマンをやりました。
ーLOFTは歴史を持っています。新しいバンドを育てるだけではなく、デビューしたバンドさんもよくこっちに戻って演出します。普段、デビューしたバンドがもっと広い会場に行くじゃないですか?でもここで出演したバンドさんがみんな戻りますね。
有名な話って言ったら、昔ARBっていうバンドが武道館やった次の日にLOFTでやって、て、次の日にPOWER STATIONでやってみたいな。あとは今年がLOFT四十周年なんですけど、であれば、LOFTのサイズじゃ普段みられないミュジーションを四十周年ってことあれば一回ライブやりましょうかとはやってくれたりしますね。
ー四十周年は四十周年のシリーズライブがありますよね。バンドはどうやって選びますか。
いまうちで働いてるスタッフがこのバンドを応援したいとか、このバンドもう一度みたいとか、っていうのをみんな話し合って声かけますね。いまは不定期で、まだ発表してないですけど、9月から、40本に企画ライブがありますね。
ーそうですか!出演されていたのはどんなジャンルのアーティストさん達でしたか。
ジャンルは例えば、SIONはロックバンド、今日やる大森靖子さんはシンガーソングライター、とか、あとヴィジュアル系、PUNKなど、オールジャンルです。
ーどんな雰囲気があるライブハウスを作りたいですか。
ライブハウスの雰囲気は、基本的にお客さんと出演者とスタッフが同じ目線で音楽を楽しめるライブハウスをしたいなと思います。
ーこれは昔からいままでそのように思っていますか。
そうですね。だからうちは….ここにいまバースペースで、向こうやライブやるところなんですよ。(註:インタビューはバーにてやりました)バーはこのまま朝まで営業してる、ライブ終わったあと。そこで「あ、今日大森靖子さんのライブよかったな」と思ってみにきたお客さん同士が終わった時、お酒一杯飲んで、「今日のあの部分よかったな」みたいな、「出会う」みたいなバー。コミュニケーション取れる、音楽を題材にして、人を繋げるようなライブハウスをしたいなっていうのはもう40年前からテーマにする。
ーだからこのバーを作りましたよね!なるほど!こっちにも時々深夜イベントやりますよね。
週末は深夜やりますね。金曜日と土曜日は。
ー深夜イベント、主にはなんのジャンルですか。
それもオールジャンルで、edmもやれば、garage punkとか、DJ イベントとか……なんかいろいろオールジャンルでやっています。
ー深夜イベントと普通のライブの客層が違いますか。
お客さんはオールジャンルなので、その日の公演によって、まったく違いますね。
ーなるほど。LOFTにとって一番魅力があるところはバーですね。
そうですね。ただ四角のライブハウスがあるじゃないですか。その四角の中にドリンクカウンターがあって、そうするとなんとなく2バンドが出て片方のバンドが好きな人としたら、そうじゃないバンドの時居心地悪い。
ーあ!そうですね!普通はロビーへ行きますが、こっちはバーがあります!
そう!それは大事!
ーバンドもここで打ち上げできますよね?
できます。
ーここはライブ以外、ほか何かイベントを行いますか。台湾の場合、あるライブハウスが平日に映画鑑賞会を行うこともあります。
映画のイベントはたまーにやります。音楽関係の映画のイベントで、映画流しながら中に出てるミュジーション喋るみたいな。
ー大塚さんにとって、理想的なライブハウスって、どんなライブハウスと思いますか。
一応それを目指していまやってるんで、多分理想的なライブハウスは、毎日ミュジーション変わるとこのライブハウスが面白いよね、と思って、特に誰が出なくてもお客さんがくるようなライブハウスが一番いいかなと思います、理想は。要はLOFTだから、「あ、今日暇だからLOFTへ行くかな」このような。
ーミュジーションを選ぶじゃなく、LOFTだからLOFTへ行く感じですか?
そうそうそう!っていう店にしたいなっていうのが理想です!
ーでもいまもだんだんそうになってきたじゃないですか?そんなイメージがありますよ!
それでもまだまだやっぱり誰が出るからくるっていうのが99%以上です。誰々のアーティストのライブをLOFTでみたいっていうのは言われることがありますけど。それもアーティスト有りきだから、そうじゃなくなったら理想かなと思いますけど。
ーでもよくここで出演するバンドもけっこういますよね。だから「LOFT系」っていう言い方がありますか。
あの、ジャンルの中であるかもしれない。例えばPlastic Treeとか、いわゆる「密室系」じゃないですか。「密室系」はやっぱLOFT出身じゃないですか?密室系っていえばLOFTだっていうのはヴィジュアル系の中ではあります。PUNKでもTHE STAR CLUBとか、LAUGHIN’ NOSEとかはLOFT系。それはPUNKの中では。アイドルでも、例えばBELLRING少女ハートとか、おやすみホログラム!とかはいろいろなところでやってもやっぱLOFTがホームっていう思われること。
ーここから出演してたから?
そうです。でもオールジャンルある以上はLOFTっぽいアーティスト、そんなに生まれ辛いです。
ーここにくる海外のお客さんが多いですか。
も来ますね。
ーでは、ここに出演されるバンドも海外のバンドがいますか。
海外のバンドもいますよ!でもそれがプロモーターが会場選んで、が一番多いです。うちで呼んだことないです。呼びたいですけど、ビザとかの問題で、基本的に日本にくるアーティストって、東京やって、名古屋やって、大阪やって、そういうプロモーター業務はあんまりやってないんです。
ーそうですか。そして、何年前くらい店長になりましたか。
十年くらい前ですね。
ー長い時間でライブハウスで店長をされていてやりがいを感じる瞬間はどんなときですか。
お客さんが入らなくても自分が好きで、こういう組み合わせだったらお客さん増えるかなと、話し合ってライブを組んで、て例えば一年後LOFTにワンマンをやって行こうかって言った、そのワンマンで人がいっぱい入ったのがすごいやりがいを感じますね。
ー一つのバンドがだんだん大きくなる感じです。
そうですね。一つのバンドがLOFTでワンマンをやって売り切れるっていうのができたら、一番やりがいです。あとは、そうやってやってきてバンドで、例えばLUNA SEA、40周年で、やっぱり出てほしいって言って、まぁ、LUNA SEAっていうがJさんが一番仲良くなんで、Jさんに出てほしいって声かけましたら、もちろんやりますよって言われる時はやっぱりやってきてよかったなと思いますね。黒夢も。基本的には500キャパなんで、絶対やらないじゃないですか?10000人の動員だ、あの人たち。
ーでも箱は懐かしい感じもしますからね。でもチケットはすごく取りにくいデスけど(笑)。
だからお客さんのことを思うと、あんまりやらないほうが本当はアーティストのマネージャーとしてはFCに入る人も取れない会場でライブをやるっていうのは、本当にファンのファンの人たちに失礼かもしれないっていう感じだから。それでも敢えてやるって言ってくれるのも、そのJさんと黒夢に関してはうちだったらっていうのでやってくれる可能性があると思うんですけど。
ー前、Jさんもここでソロライブをやったことありますが、その時お客さんからの反応はどうでしたか。
あ、でもまぁ、多分SHIBUYA-AXでよく五日間やってましたけど、LOFTのほうがみたいと思われました。
ー違う場所で演出する雰囲気も違いますね。ちなみに、初めて大塚先生還記不記得自己第一次舉辦的live呢?
うん…その高校生の時も含まれてもそうだし、LOFT入ってからのも覚えてますね。
ーどんなライブでしたか。
その時はすごい素人だったんで、BAD SiX BABiESっていうバンドとZIGGY、まぁ、glam rockのバンドとPUNKのバンドと、あとmetal coreのバンドっていう三組でやったと覚えて、知ってる人と出会った人と一緒にやりましょうよって言って、1日やることを好きに考えてたっていうで組みましたっていうのを覚えてます。だからこのお客さんに向けて、この風の組みだったらいいではないかまだ頭ではならない、やってみたいだけでやってました。
ーでも違うジャンルのバンドを組んでイベントを行うのは違うジャンルのファンに交流する機会が出来るじゃないですか。
そうなんですけど、実際にお客さんがきて本当に興味がないバンドが、例えばそこまでまだ人気がないとして、例えばPlastic Treeとでんぱ組.incとゆずがまだ人気がそんなにない時対バンしたら、どのお客さんも興味がないですね。ものすごい人気じゃないければ。ものすごい人気だったらみんな知ってるからいいんですけど。日本はそういうのを超えないですよね、ジャンルを。
ーでも日本のライブ文化が勢いよく発展しているイメージがありますけど。日本に比べて、台湾の方がまだまだです。例えば台湾にある全部のライブハウス数量は新宿とか渋谷より少ないかもしれません。でも最近も新しいライブハウスが出てきて、ライブへ行く人もだんだん増えてきます。昔といま、日本のライブ文化は何か変わりましたか。例えば昔のライブハウスは暗くて、怖い…
そこは世の中の流れと同じように、綺麗になって、商売として確立されたっていう感じがしますね。というのも、昔はライブを見せてお金を取るっていうのが多分この40年くらいできた話だと思います。元々ライブハウスがなかったと思いますけど。うちの社長が、たぶん「ライブハウス(live house)」って言葉を作ったんです。
ーへぇ?!そうですか?
ライブハウスって英語じゃないですか?和式英語。うちの会場が45年くらい前にROCKとかJAZZ聞ける居酒屋を作ったんです。「ロック喫茶店」、音楽が好きだったら、そこに坂本龍一さんとか山下達郎さんとかが学生時代でデビューしました。その時音楽聴かせる場所っていうのはなかったんです。ライブをする場所はなんとかホールしか。だから烏山LOFTっていうところがあったんですけど、居酒屋で角にピアノを置いて、演奏はできるようにしてあげて、じゃ週末誰々何をやってっていうのがちょっとつづやるのが増えてて、じゃ、そこから音楽を見るためのチケットが生まれてみたいなのがたぶん45年前なんです。
ーあの時は食事付きですか?それともライブだけ?
いや、居酒屋で演奏を始まる。主にお酒。だからそもそもはさっきの理想っていう通り、居酒屋のお客さんなんですよ。だれかがやるからくるっていうのはなかった。
ーみんながこの居酒屋の雰囲気が好きなのでここにくるっていう感じですか。
そうです!そうです!その時にはライブハウスってのが存在してないっていう状況で。
ーその後、LOFTも支店何軒をオープンしましたよね。
そうです。そこから10年くらいかけて、5、6店舗。その時に京都の磔磔っていうライブハウスとか、名古屋にElectric Lady Land(E.L.L)とかができたのが40年前なんです。だから、そんなにライブハウスができたっていうのはそんなに時間経ってないです。
ーいまLOFTは他の支店もありますか?
あります。例えば下北澤のSHELTER、LOFT PLUS ONEっていうトークライブハウスで、Naked Loft、Loft A、LOFT PLUS ONE WESTっていう店はいまあります、うちは。今度渋谷にできます。O-Groupの坂の途中に、7月1日にオープン。
ーおお!!このライブハウスもオールジャンルですか?
SHELTERとLOFTはライブ、この辺はお笑い芸人か、政治家とかが喋る、トークショーする場所です。キャパが120です。
それが4店舗あります。トークする場所がお客さんがみんなお酒飲んだりご飯食べたりするですよ。経営はライブハウスとちょっと違います。でもトークショーだから外国の方、日本語がわからないと面白くないかもしれないです。だからSHELTERとLOFTはすごくいいと思いますよ。
ー了解、楽しみにしてます。渋谷LOFT以外、今後何か予定がありますか?それともまた新しいライブハウスを作りたいですか。
全国要りますから作りたいなと思いますね。
ーちなみに、新宿LOFTはずっとここにありますか。一回引っ越したことあるそうですね?
16年前に西新宿から移転しました。近所の騒音問題など、あとビルの取り壊し。て、出なきゃいけなかったです。
ーなるほど。さっきも理想的なライブハウスについて話しましたが、この目標に向けて、どんな企画を考えていますか。
基本的にはロックバンド、バンドも応援してるんですよ。その中で日本でバンドが好きな人口が少ないですよ。その人口を倍にしたいなと。いまのロックバンドのリスナーが倍になったらみんなもっと幸せになるな。それだからもっと広めるためにできるだけライブハウスに初めて来る人を多く作るような企画をしていきたいです。例えば、中島美嘉さんってわかります?去年やったんですけど(註:デビュー15週年の中島美嘉が土屋公平(G)、池畑潤二(Dr)、海老沼崇史(B)と「MIKA RANMARU」というロジェクトを結成、2015年11月11日に新宿LOFTでお披露目ライブを実施した)、そういうLOFTに一回来たことはない人が来るようなミュジーションのブッキングを出演もらいたいです。日本はライブハウス行く人がずっとライブハウスを回るんですよ。あんまり初めて来るって人がいないし。あといまedmがはやってるから、クラブにいく大学生がすごく多くて、そのエレクトロミュージックにちょっと押されてるっていうか、この辺だったら、ロックバンドってこういう面白さがあるよみたいな。
ーLOFTが40周年に入って、何か大きいなイベントはありますか。
9月から40周年やりますけど、9月にO-EASTでやって、10月に中野サンプラザでやって、11月には企画してます。
ー最後、MeMeOn Musicの読者に一言お願いします。
毎日面白いことやってるんで、誰かが出るかじゃなくて、なんとなくライブハウス、LOFTとか、遊びに来て、そこにバーもありますから、来てもらえるといいなと思います。
【新宿LOFT資訊】
住所:東京都新宿区歌舞伎町1-12-9 タテハナビルB2
キャパシティ:500~550人(90坪)
ウェブサイト:http://www.loft-prj.co.jp/LOFT/
文:迷迷音
写真:迷迷音
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