日本を代表するハードコア・パンク・バンド、BRAHMANが五年ふりに台湾に戻ってきました。2011年東北大震災後、被災地を訪れ交流、〈人と人を繋げる〉プロジェクト「東北ライブハウス大作戦」に参加し続いてます。
今回はボーカルのTOSHI-LOWさんを迎え、FireBall Fest.主催のFire EX.との出会い、東北ライブハウス大作戦、音楽についてたっぷりと話を聞かせていただきました。すごく真剣にちゃんと考えて答えました。そんな真面目で熱い話が心に響いてます。
インタビューの最後、TOSHI-LOWさんが聞かれてない細美武士に関する秘話を語りました。大変貴重な話なので、是非お見逃しなく!
ー久しぶりに台湾で出演しますが、気持ちを聞かせてください。
楽しみにしています。First time Kaohsiung, I’m very exciting.
ーFire EX.と出会ったきっかけは何ですか。
Sam(楊大正)がいつも細美武士と一緒にいて、喋って、そうしたらSamは俺たちの台中のライブ(2007年Unlimited Freedom FESTIVAL)にスタッフでいて、十何年前の写真にもSamが写っています。俺たちが出演した一番初めのFormoz Festival(2002年)にも来てたと言ってた。
ーさきほど細美武士さんのことを言いましたが、<今夜>にも細美武士、<ナミノウタゲ>にハナレグミがゲスト参加したそうです。楽曲制作する時、何かエピソードがありますか。
二人とも俺より歌がうまい人なので、どうやって彼らを使おうかと。(笑)
ーどうしてこの曲で細美武士さんとコラボしたのですか。
曲ができた時に細美武士の声と、もう一曲にはハナレグミの声が必要だと思って、自分じゃない声、もっと綺麗で、そうしたら彼らが一番よかったし、一番近い友達なの。細美武士は俺に自分の命を使っていいって言ってるくらい。2011年の東北の津波がおきた後、俺はすぐにいろいろな支援をしたんだけど、それを助ける為に細美武士は俺の命を使ってくれ、TOSHI-LOWが必要と思ったときに決めていいよって。だから今回の歌にその命を使いました。(笑)
ー東北ライブハウス大作戦というプロジェクトはもう6年間経ちましたが、どのような思いを持っていますか?そして、このプロジェクトにどのような期待を持っていますか?
それは多分細美武士も一緒で、自分たちのライブはこのプロジェクトの一つだから、ライブをやって、ボランティアをやって、東北を助けていく、続けていくのはまだ6年しか経ってない、俺たちはまだ6歳と一緒。それは始めてからまだ6歳だから、まだ子供、だから、大人になるまで続けた時に、街が大人になってたらいいな。
ー東北ライブハウス大作戦のようなプロジェクトで音楽はどんな力を持っていると思われますか。
音楽は食べ物じゃない、音楽は水じゃない、音楽は洋服じゃない、けど、音楽がないと生きていけない人もいる。それは俺たちと一緒。だから俺たちは全ての人を助けられないけど、音楽好きなミュージックラバーを助けることはできる。だからライブハウスを立ててきた。俺たちの中ではそれが助けになったと思ってます。
ー素晴らしい話と思います。日本はより平和な国だと思いますが、BRAHMANが日本でパンクをやって、そのパンクの核はなんだと思われますか。
本当に平和だと思っていますか?
ーほかの戦争がたくさんある国に比べて、より平和だと思いますけど……
でも実際の戦争が起きてないだけで、すごい偏った国だと思います、やっぱり。戦争をしたい人たちも、ミュージシャンのほとんどもお金のために動いてるし。だからいまは平和に見えるだけで、実際はそんなに平和ではない。いま日本はすごく右傾化してて、ヘイトクレームやヘイトスピーチもある。デモして、CHINESE、KOREAに憎悪を撒き散らす人たちもいる。それは平和な姿だと俺は思わない。その中で、俺たちは本当の平和を望んでる。平和がないと、音楽もできない。こうやっていろんな国にきてライブができなくなる。だから、そのために、俺たちは戦う。反戦は戦わないっていうことではなくて、戦争と戦うこと。俺たちはもう戦争と戦ってる。戦争をしない、戦争をしないっていうことを選ぶために、戦争と戦ってる。戦争したい人たちと戦ってる。だから、それができたら本当に平和かなと思ってる。いまはすごく平和が揺れてる。だから俺たちみたいなパンクロック、そのメッセージを持ってる人たちがちゃんということがすごく大事だけど、日本の売れたバンドはほとんど言わない。だけど俺達は言う。
ーTOSHI-LOWさんのMCはいつも素直に自分が言いたいことを表現しています。ファンに対し、どのようなメッセージを伝えたいですか。
ただ、まっすぐ生きたい。子供みたいに、まっすぐ生きたい。でも、大人になると、みんな嘘をつく。それが普通になるでしょう?じゃなくて、まっすぐ生きたい。まっすぐ生きるためにミュージシャン、バンドマンになった。だから、ミュージシャンになって、嘘ついたら、なんだろう(笑)
ーこれは音楽をやるきっかけですか?
うん。ミュージシャンは一番honestだと思ったから。俺は自分が好きなことだけ好きなようにいたい。だから、それじゃなかったら、バンドをやめる。
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文:MeMeOn Music
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