Meguri(Gt.)、Yu-ki(Ba.)、Mipow(Dr.)からなる大阪発のマスロックバンド paranoid void は、浮遊感あるギターサウンドと絶え間なく表情を変えるリズムフレーズが特徴的なバンド。変拍子やポリリズムを織り交ぜたインストゥルメンタルを展開する。2017年に初のフルアルバム《Literary Math》をリリースし、2019年にはフジロックフェスティバルのステージに立ち、カナダのNext Music from Tokyo vol 13 に出演など話題になっている。2019年末、シングル《02》をリリースし、全米21カ所のツアーを終えた。2022年8月にはイギリス・ブリストルで開催される老舗フェス「ArcTanGent2022」への出演にあわせ、初のイギリスツアーを展開。高い演奏力はヨーロッパ、アメリカでも高く評価されることとなった。
コロナ以前、paranoid noidはシングル《01》と《02》を通して世界観の構築していたが、2020年初頭、アメリカツアー直後にコロナが爆発した。3人にとって、飛行機を降りた瞬間は、異世界に足を踏み入れたような感覚だった。3コロナの衝擊で、改めて創作の本質を考え、セカンドアルバム《travels in my universe》をリリースすることになった。音楽制作の限界に挑戦し続け、マスロックの枠組みを超え、インストゥルメンタルロックファンが期待する次世代の存在となった。今週末、paranoid voidは11月19日(土)の「浮現祭 Emerge Fest:日本篇」と翌20日の台北でのリリース公演を行う予定。本番前に、インタビューさせていただいた。
ー2020年に台湾に来る予定でしたが、コロナの影響で中止になってしまいました。今回ようやく台湾に来られて、感想を教えてください。 台湾の印象はいかがですか?
2020年に延期になってしまったのがとても残念だったので、今回実現できてとても嬉しいです。
ー𝗘𝗺𝗲𝗿𝗴𝗲𝗙𝗲𝘀𝘁 : 𝗝𝗮𝗽𝗮𝗻 で共演するアーティストさんは幅広くて、台湾のアイドルグループまでいて、特に気になる方はありますか?
ホーミーボーイズが気になっています。現地での人気も高いと聞いているので、ライブを見るのが楽しみです。
ー11月20日の台北リリースパーティで、Major in Body Bear、WUTUと共演する予定です。この2つのバンドに対する印象はいかがでしょうか。
メジャーインボディーベアーは2020年に共演するはずだったのですが延期になり、今回パンデミックを経てようやくご一緒できて嬉しいです。
ー《travels in my universe》は、コロナ禍で制作したアルバムとなります。タイトルからしても、自分を振り返ることがわかりますね。コロナは、paranoid void の創作や生活にどのような影響を与えましたか?
海外ツアーが延期になったり日本でのライブも延期になったりして、これまで同じようにはバンドの活動ができなくなり、活動の仕方を改めて考えました。コロナ禍ではアルバム制作を中心に進めつつ、配信ライブを定期的に行ったりして、パンデミック明けに世界に出るための準備期間のように捉えていました。
ー〈正しさの行方〉はとても面白い曲ですが、どんな思いを込めた作品になりましたか? また、ボーカルを入れるかどうかは、どのように判断したのでしょうか?
〈正しさの行方〉はかなり初期の曲ですね。今でも多くの人が聞いてくれていることに嬉しさはありますが、自分たちにとってあの曲は「あの当時の私たち」を込めたものなので、改めてこの曲のことを語るのは少し不思議なかんじがしますね。当時の私たちにとっては表現に言葉を用いることが必要だったので歌詞や歌があります。
ー2020年にアメリカから日本に帰国した際、飛行機を降りた瞬間に世界が変わったことに気づいたそうですが、この夏、再びイギリスへArcTanGent 2022に出演に行きましたが、かなり感慨深いではないかなと思いますが、実際はどうなのでしょうか?
その通りです。言葉にするとチープに聞こえますが、ステージに立った時本当に感動しました。ようやく元の世界線に戻って来れたんだなと感じました。
ー来年の計画や目標についてお聞かせください。
来年からは海外に向けた活動を積極的にしていこうと思います。まだ具体的なことは秘密ですが、ファンの皆さんにとって嬉しい計画がたくさんありますよ。
ー台湾のファンに一言お願いします。
今は世界が少しずつパンデミック以前に戻りつつあり、海外公演もしやすい状況になってきたと思いますので、来年以降は台湾にたくさん来るつもりです!これからも応援よろしくお願いします!
paranoid void HP:https://www.paranoidvoid.com/
文:迷迷音 MeMeOn Music
写真:東京兜圈 Megurin’ Tokyo team