fox capture planという現代版ジャズロックバンドが2011年に岸本亮(piano)、カワイ ヒデヒロ(ba.)、井上司(dr.)三人で結成しました。今年の6月に、Keishi Tanakaというシンガーソングライターとのコラボレーションが新作《透明色のクルージング》を出しました。この作品は第9回CDショップ大賞2017にノミネートされました。
今年、fox capture planがつい台湾にいらっしゃい、台北公演とWake Up Festivalに出演しました。台北公演直前、新作と未来の発展についてお話しをいただきました。
ー早速ですが、昨日は夜市へ行ったみたいですね。どうでしたか。
カワイ ヒデヒロ:楽しかったけど、臭豆腐の匂いがすごい。
ー台湾でほか何か体験したいことはありますか。
カワイ ヒデヒロ:あの「千と千尋の神隠し」の……
ー九份ですか。
カワイ ヒデヒロ:そうそう。
ー去年、girlsartalkのインタニューにて「今までよりも更に、海外へも発信していきたい」って言ってそうです。今年実現できたのがよかったと思います。海外へ何か発信したいですか。
岸本亮:言葉がない音楽だから、音で楽しんでもらいたいです。
ー台湾以外、ほかどこへ行ってみたい国がありますか。
岸本亮:いろいろです。ヨーロッパとか、オーストラリアとか。
ー今回はQu、台湾のバンドと共演する曲がありますが、いまやってたリハーサルを聞きました。パイレーツ・オブ・カリビアンの曲ですね。この曲はどうやって選びましたか。
岸本亮:これは《PIANO MAN PLAYS DISNEY》というディズニーの公式ピアノカバーアルバム、それ日本でリリースされた。ディズニーのアルバムって演奏してますけれど、それを彼らが知ってくれて、それを一緒にセッションをしてくれる。
ー最近も大森靖子さんと<不思議の国のアリス(ALICE IN WONDERLAND)>という曲をカバーすることが発表されました。このコラボのきっかけを教えていただけませんか。
岸本亮:そうですね。あのアルバムがディズニーのロックカバーなので、なんか、ボーカリストを入れたほうが面白くて、それでやっぱりいま日本のロックって男性ボーカルのほうがいっぱいあるんですが、その中で、女性ボーカルで、個性もってる人と敢えて一緒にやりたい。それでやっぱり大森靖子さんが、あの声の質感がすごい相性よさそうなので。
井上司:彼女自体がロックな感じ(笑)。
ー最新作《透明色のクルージング》には、元riddim saunterのKeishi Tanakaさんが参加されています。そかもバンドにとって初のヴォーカル曲になりましたよね。いままで、ヴォーカル曲を作るのは一度も思いませんでしたか。
井上司:いままでは、機会がなかった。あんまり別にインストでやろうっていうこだわりってわけじゃなくて、ヴォーカリストとやる機会がなかっただけ。
ーなるほど。ちなみに、例えば去年はピアノ以外の楽器がメロディーにする、今回はヴォーカル曲、最近いろいろな新しいことを試しました。ほか何か試したいことはありますか。
井上司:なんだろう……考え中です。
ー普段、自分の音楽も聴いてますか。
岸本亮:たまに。
ー影響されたアーティストはいますか。
岸本亮:坂本龍一さん、あと、いろいろ聞いてます。
ー去年、カバーアルバム《COVERMIND》がリリースされました。1990年代ロックの名曲群をまとめた一枚なんです。ビッグネームのバンドさんの曲をカバーするについて、難しいところは何ですか。
岸本亮:歌詞がある曲はあるから、逆にインストで表現できないですけれども、なんかその一つ一つの曲の世界観を自分なりの表現をするっていうのは結構難しいと思います。
ーこれらの曲はどうやって選びましたか。
岸本亮:90年代以外、好きなアーティストもいるけど、90年代わけで、統一した方がコンセプトをはっきり……
カワイ ヒデヒロ:聞いて育ってた曲。
ー第二弾を出す予定はありますか。
岸本亮:いまのところにはないですけど、90年代は、しばらくやる予定はないですけど、ほかのカバーはいろいろやってるってことです。
ー例えばどんなカバーですか。
カワイ ヒデヒロ:考え中です。2000年代のとか。
ーセットリストはどうやって決めますか。
井上司:結構ライブの直前。
カワイ ヒデヒロ:会場の雰囲気とか、その日の気分。
ー当日に決めるってことですか。
井上司:今日のやつもさっき決めて。
岸本亮:でも、ジャズの世界には、ステージ上がって曲順決まってない人とかもいます。
ー最後、MeMeOn Musicの読者に一言お願いいたします。
カワイ ヒデヒロ:また来たい。
岸本亮:明日の嘉義とか、香港とか世界いろんな国に行ったりとか、そういう繋がりを通して、自分たちの音楽を広けば。
井上司:台湾は初めてなんですけど、これからまた、何回も来れるように。
文:MeMeOn Music
写真:MeMeOn Music